先日、サマーダンスキャンプをスタジオで開催しました。
子どもと関わる仕事をしていて思うことがあります。
「暗記したことは忘れるけど、体験したことは忘れない」
それならば、たくさんの「体験」を子どもたちにさせてあげたい!
今日はそんなお話。
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サマーダンスキャンプを開催
カナダのビクトリア、マチョーズン村でダンススタジオをオープンして1年半が経ちました。
夏には「ダンスキャンプ」を開催しています。
学校がお休みの時期(夏休みなど)に子どもたちを預かるダンスプログラムのこと。
地元のブレイクダンスの先生とコラボし、特別ワークショップを主催しました。(今年で2回目)
今年のダンスキャンプ
今年のダンスキャンプは9人が参加してくれました。(6〜15歳)
小さな村にひとつしかないダンススタジオなので、周りにストリートダンサーは皆無。
ダンスができる環境があることで、子どもたちのチャンスは広がると思っています。
なかでもブレイクダンスは大人気なんですよ!頭で回ったり、逆立ちしたりアクロバティックな動きは魅力的にうつるんですよね。
実際のワークショップのショートビデオはこちら↓
こちらはエルボーフリーズと呼ばれるもの(↓)
ショルダーフリーズができるようになった子も!
ヘッドブリッジという技(↓)です。わたしがやったら首が折れそうでしたよw
普段はわたしが主にヒップホップを教えていますが、春・夏休みはこうして特別ダンスワークショップを企画しています。(予算のゆるす限り)
わたしが子どもたちに与えられるものと、他の先生が与えられるものはまた違う。
だから新しいダンスジャンルに挑戦することや他の先生から学ぶことで、子どもたちも新たな発見があるんです!
子どもたちにとっても貴重な体験だったと思います。そしてわたしたち講師にもたくさんの気づきを与えてくれた5日間になりました。
ありがとう!
アクティビティでは「メモリーレコード」を実践
ヒップホップとブレイクダンスレッスンの間の休憩時間はアクティビティを取り入れました。
今回行なったのは「メモリーレコード」です。
レコードの中を5〜7分割にして、一つの枠に思い出などを書いていくアクティビティ。メモリーウィールともいう。
今日の思い出や気持ち、学んだダンスのステップなどを書いたり描いたりしてもらいました!
子どもたちは楽しそうに描いていたし、5日間の思い出にもなるのでオススメ。
ヒップホップの歴史の一つであるDJ(ディスクジョッキー)についても伝えられたので大満足のアクティビティでしたよ〜!
メモリーレコードの詳しい作り方は別記事にてアップしています(↓)
体験を多く取り入れるダンスレッスンに
過去記事(子どもの創造性を育てるダンスレッスンとは?小学生向けに【春休みダンスキャンプ】を主催しました!)でも紹介しましたが、体験を多く取り入れるダンスレッスンになるように心がけています。
自分たちで振り付けを考えてもらったり、覚えたステップでルーティーンを披露してもらったり。
たまにはダンスステージまでお出かけしたり。
ゲームをしたり。
ストレッチを小学生の生徒にリードしてもらうこともあります。
子どもたちに「体験」を提供したいと思った「わたしの体験」
こんなデータを読みました。
- 人が一般的に覚えている確率
- 文字を読む行為では10% (新聞、雑誌、メール)
- 言葉を聞く行為では20% (ラジオ)
- 視覚で見る行為では30% (テレビCM)
- 聞くと見る両方では50% (ビデオプログラム)
- 話したり書くことで70% (インターネット)
- 体験することにより90% (体験)
人は読んだことの10%しか覚えてないが、体験したことの90%は忘れないより引用
人って言葉で聞くことは20%しか頭に残らないけど、身をもって体験したことは90%の確率で覚えているそうなんです。
なるほどな〜と思いました。
例えば、先生の話を座ってじっと聞く授業って退屈で眠くなりますよね。全く頭に入ってこない。脳みそがはたらかないんですよね。
わたしは日本教育が合わなかったので不登校も体験しましたが、唯一覚えている授業があります。
小学3年生のころ、S先生が臨時教員としてきた時に「おにぎり派とサンドウィッチ派の2チームに分かれてディスカッションをする」というもの。
サンドウィッチが好きか、おにぎりが好きか決めます。そしてなぜ好きなのか考える。
とても単純なテーマのように思えますが、それぞれ発言の時間があり、内気な性格だった子も熱弁するほど活気であふれた授業でした。
「心から楽しかった」と思えた授業であり、自ら行動した授業だったので20年経った今でも覚えているんです。
この授業が忘れられないからこそ、「いつまでも記憶に残るダンスレッスンにしたい」「みんなでダンスレッスンを作りたい」という想いがあります。
最後に
暗記したことは数年後に忘れちゃうけど、心で感じたことや体験したことは忘れない。
「先生の振り付けをただ真似するだけの授業」はいつか忘れられてしまう。
どんなに記憶力のいい子でもよっぽど印象的なものか、何度も練習したものでない限り、数年後には忘れてしまうと思うんです。
でも「自分たちで振り付けを考えた時間」はきっとどこか記憶の片隅に残るはず。
- 自分たちで考える
- 自分たちで創る
この二つの時間を意図的に作ることで。
様々なことを実践しながら、子どもたちから日々学んでいます。