2017年1月ダンススタジオを作るという夢がカナダのビクトリア、マチョーズン村で叶いました!
本当に自分のやりたいことを突き詰めた結果が、好きなことを仕事にするということです。

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マチョーズン村とは?
私はカナダ人のパートナーと結婚(国際同性婚)したことにより、2016年に完全にカナダ、ビクトリアに拠点を移しました。
ビクトリアといってもダウンタウン付近ではなく、中心部からは2時間ほど離れたマチョーズン村(Metchosin)という場所。

小さな村だけど、人気レストランもあるし、

↑レストラン外観
おしゃれなカフェもあるんですよ!

↑The Broken Paddle Coffee House
あと、最近新しくできた小さなお店では村の畑でとれた野菜や肉などが買えるようになりました。
大きなスーパーは村にはないので普段は農家から直接卵を買ったり、隣町のスーパーに買い出しに行きます。


↑羊の親子
野生のクマもいます。

↑野生の黒クマの親子
他にも様々な野生動物がいます。
- 鹿
- たぬき
- クーガー
- リス
- うさぎ
- ミンク など

↑ベリーを食べるリス
ひとめ惚れした「空きスペース」
私はそんな小さな村でカナダ生活をスタートしたのですが、よく行くカフェの隣が空きスペースになっていることに気づきました。

私はすぐに「ここで踊れる!」「ここで踊りたい!」と思ったのを鮮明に覚えています。

↑壁には穴が空いていて、鏡や音響システムもない状態
カフェに行くたびに隣の空きスペースを見に行き、「誰にも使われていないなんて勿体ないなぁ」と思っていたんですよ。
ここで自分が踊っていることを想像し、気づいたらその夢はどんどん膨らんでいった。
同時期に村の女の子が「まどぅー(私)からダンスを習いたい」と言ってくれていたんです。
村にはもちろんダンススタジオなどない。

この村でダンスを教えるなら「ここしかない」と思いました。
完全なひとめ惚れ。
すぐに所有者に問い合わせてみると、幸運なことに週に1回借りられることになったんです!
しかし、そこから自身の婚約、結婚、語学学校、ビザの関係、色々と重なってしまい、すぐには始められる環境にはありませんでした。
ビジネスライセンスの取得にも思った以上に時間がかかってしまったことも原因の一つ。
1年間待たせてしまった村の女の子。
ダウンタウンにある大きなダンススタジオには行かずに、私を1年間ずっと待っていてくれた。


Photo by Tanabe+Photography
リスクなしで叶う夢なんてない
「いよいよ動き出すぞ!」と思った時に所有者の人から告げられました。

かなりショックでした。
ここでやるなら場所をまるまる借りることが条件。

それはリスクが大きすぎます。
家賃も別に安いわけじゃないし、生徒が何人集まるのかもわからなかった。
ダンスを始めるのは簡単だけど、続けることって難しいんですよ。
自分自身がそのことを誰よりもわかっていたから。
継続的に生徒を集められる保証はどこにもないですからね。
いずれはスタジオをまるまる借りる気ではいたけれど、週1〜2回から始めて「人数が安定したら借りよう」と思っていたんです。

もちろん、安い公民館などを使う選択肢もあった。でも、「ここ」じゃなきゃダメだった。
なんでかは自分でもよくわからなかったけど、この場所以外ではやりたくなかった。
のしかかる責任、すぐに決断しなきゃいけない状況、金銭的不安と契約期間の長さ。
そもそもこの村に彼女以外にダンスをやりたい子がいるのかさえわかりませんでした。
怖くなって急に足がすくみ、寝れない日が続くと共に、決断しなきゃいけない日が迫ります。
やってみなきゃわからない。でも怖い。その繰り返し。
でもさ、リスクなしで叶う夢なんて、夢じゃないよね。
自分の心の声が聞こえた気がした。やらない理由がもうなかったんですよ。
この村に私が住んでいる意味が絶対にあると思った。そして、ここでみんなと踊りたいと思ったんです。
怖さも痛みも一緒に抱えて夢を叶えようと踏み出すことを決意しました。
たった一人の村の女の子のために。でも本当は自分の幸せのために。
遂にダンススタジオオープンへ向けて動き出す
まるまるスタジオを借りる決断をした私は、1週間後にオープンレッスンを控えていました。
1週間でスタジオの内装をなんとか踊れる状態にしなければいけなかったのです。
鏡を地元のコミュニティサイト(Use.Victoria)で安く手に入れ、トラックを借りて鏡をスタジオに運び、壁一面に鏡を貼りました。

↑仕事終わりに毎日手伝ってくれたパートナー。
正確な位置を計測し、曲がらないように真っ直ぐに。

↑とても時間がかかった
発泡スチロールでレンガ風の壁を作ったり、朝から夜遅くまで毎日作業。


↑壁に貼るレンガをペイント
業者には頼まずに全て自分たちで作り上げる「DO IT YOURSELF」。
その合間に仮契約から本契約、弁護士と契約書のチェック、ビジネスライセンスの取得、新たな保険の加入、サインアップシート作り、お釣りの準備からトイレシートの張り替えまで、やることは山のようにありました。
そして、ようやく踊れる環境になりました。

↑壁はレンガ風にペイント


↑すでに壁に空いていた穴を修復する必要があった。
わたしの夢。簡単に叶えた夢じゃない。特別な場所です。
ここでどんなストーリーが生まれるのでしょうか。

↑全ての鏡を貼り終わった状態
子どもの時に出会っていたかった大人になる
そして迎えた初日。夢みた自分のダンススタジオでのレッスンが遂に始まる・・・。
何人来るのか、どんな子が来るのか、緊張と嬉しさが交互にやってきました。
宣伝が全くできなかったので4人くらい集まればいいかなぁと思っていたところ、最初のドアが開き、次から次へと子どもたちと彼らの両親が入ってきました。

どうやら村の女の子のお母さんが彼女の学校の友達に声をかけてくれていたそう。

↑みんな口コミで集まってくれた
緊張していた子、元気いっぱいの子、親に言われて来た子、恥ずかしがり屋の子、様々な子どもたち。レッスンを終えると、「来週も来るから!」「楽しかった」って元気よく帰っていく子がいました。
あの村の女の子は一番前で笑顔で踊っていた。待たせてごめんね。待っててくれてありがとう。
私があの時決断をしなければ、出会えていなかった子たち。昨日までは知らなかった子たちです。
一緒に踊ってくれて本当にありがとう。

↑来てくれた17人の村の子どもたち
ダンスやストリートカルチャーを通して、ユニークなアイディアでこの村を活気づけていきたいと思っています。
東京であのまま競争社会にいたら私の夢は埋もれて潰されいた。
何もできないまま終わっていたかもしれません。
この村に来たこと、このスタジオにひとめ惚れしたこと、運命って言っても過言じゃないんです。


↑Photo by Tanabe+Photography
不登校だった子ども時代、大人や先生には恵まれませんでした。

- できるだけ自分とは異なる生き方をしている人たちに会って情報収集をする
- 様々な国(場所)に行き、自分の固定概念をとことん崩す
- 固定概念が崩れたところで、本当に自分のやりたいことを見つめ直す
- 得た情報と経験をもとに自分の個性(オリジナル)を上乗せしたものを創る
- 新たな方法が見え始めていて気づいたら夢が叶っている

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