LGBTQ+アライとは、どんな意味でしょうか?
LGBTQ+アライになるにはどんな活動があるのでしょうか?
この記事はLGBTQ+アライについてまとめました。
- LGBTQ+アライとは?
- LGBTQ+アライになるには?個人でできること
- LGBTQ+アライやLGBTQ+フレンドリーの企業
- LGBTQ+アライの芸能人・有名人
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LGBTQ+アライとは?
LGBTQ+アライとは、わかりやすく言うと「LGBTQ+を理解しサポートする人」のことです。
主に以下2つのどちらかに当てはまる人は、LGBTQ+アライになりますね。
- LGBTQ+を支援する異性愛者の人
- LGBTQ+を支援するシスジェンダーの人
シスジェンダーとは、性自認と生まれ持った性別が一致している人のことです。
当事者ではないけど、LGBTQ+に心を寄せ、共に活動してくれる人がアライなんですね。
LGBTQ+アライの意味・語源
LGBTQ+アライの意味・語源はなんでしょうか?
アライは、英語で「ally」と表記されます。
直訳すると、「味方」という意味になります。
語源であるAlliance(アライアンス)からきています。
Alliance(アライアンス)は、同盟・連携という意味があります。
つまり、LGBTQ+アライの意味は、「LGBTQ+の味方」になるんですね。
LGBTQ+アライとLGBTQ+フレンドリーの違いは?
LGBTQ+アライの類義語で「LGBTQ+フレンドリー」という言葉もあります。
LGBTQ+フレンドリーとは、LGBTQ+をオープンに迎え入れる状態を意味します。
会話の中ではこんな使われ方をします▼
- 新しくできたお店がLGBTQ+フレンドリーなんだって~!
- カナダはLGBTQ+フレンドリーの国として知られているよね
- LGBTQ+フレンドリーの企業に就職したい! など
上記の例から分かるように「LGBTQ+フレンドリー」という言葉は状態を指すので
「人」以外に使われることが多いです。
LGBTQ+アライの別の言い方
LGBTQ+アライには別の言い方もあります。
それは、ストレート・アライ(Straight Ally)です。
この場合のストレートは「異性愛者」を意味しています。
「ストレート」という言葉が差別的なので使うべきではないと意見があります。
しかし、実は「ストレート」はLGBTQ+当事者がカミングアウトする時に長年使われてきました。
「I am not straight(私は異性愛者ではない)」というふうに。
LGBTQ+を支援する英語圏の団体も「ストレート」は差別用語としては使われていません。
よって、「ストレート」という言葉が差別的であるという意見は誤解によるもの。
ただ、「ストレート・アライ」というより「LGBTQ+アライ」のほうがよく使われます。
会話の文脈によっては、「LGBTQ+アライ」じゃなく「アライ」と言うだけでも通じますね。
LGBTQ+アライの必要性
なぜ、「LGBTQ+アライ」は社会に必要なのでしょうか。
LGBTQ+は11人1人いることが調査でわかっています。左利きと同じくらいなんですね。
しかし、LGBTQ+当事者である11人の中のひとりだけが声をあげるのでは、社会はなかなか変わらない。
また、カミングアウトできず、声をあげることさえむずかしいLGBTQ+当事者も多くいます。
多様な社会へと変えていくにはLGBTQ+アライの存在が必要不可欠なんです。
LGBTQ+アライになるには?個人でできること
では、LGBTQ+アライになるにはどのような活動や方法があるのでしょうか?
個人でできることはあるのでしょうか?
①LGBTQ+について正しく学び知る
LGBTQ+アライになるには、まずは、LGBTQ+について正しく学び知ることが大事です。
LGBTQ+という言葉を知っている人は増えたものの、当事者が何に困っているのか、どのようなことに困難を感じているのか、まだまだ認知されていません。
LGBTQ+勉強会を行なったり、自発的に本を読んだりすることは、自分の特権に気づく第一歩です。
知ることから始まる。下記の本はおすすめです。
②無意識に使っている言動を変える
LGBTQ+アライになるには、普段の生活で自分が無意識に使っている言動を変えるだけでもいいのす。
例えばこんなものがあります▼
- 「女の子だから・男の子だから」と性別で判断しない
- 笑いのネタにのらず、指摘する
- 父母ではなく「保護者」を使う
- 彼女/彼氏や妻/夫ではなく「パートナー」を使う など
わたしの子どもたちが通っている保育園では、絵本に登場した「お父さんとお母さん」という文章を「おうちの人・家族の人」に表現に変えて読んでくださっていました。
毎回変える必要はないかもしれませんが、異性愛前提の社会において、LGBTQ+当事者やその家族は排除されやすい存在です。
LGBTQ+当事者が身近にいることを想定し、すべての性別を含む表現に変えるのも、LGBTQ+アライとしてできること。
マイクロアグレッションを防ぐことにもつながりますね。
③LGBTQ+支援グループに参加する
LGBTQ+アライになるには、支援グループに参加するのもひとつの方法ですね。
例えばこんなものがあります。
- プライドパレードに参加する
- 結婚の自由をすべての人に訴訟の裁判傍聴に行く
- 署名活動をする
日本で行なわれている、いわゆる同性婚裁判は「結婚の自由をすべての人に訴訟」と呼ばれています。
実際に裁判の傍聴に行くことで世間の注目度を表すことができます。
また、傍聴席に応援してくれている人が多くいることで、当事者たちに力をあげられます!!
涙ながらの意見陳述、切実な声をぜひ生で聞いてほしいです。
裁判情報は「Marriage For All Japan」や@marriage4all_から得ることができます。
愛し合うふたりが、異性であっても同性であっても、自由に結婚を選択できる社会にするための裁判です。
④LGBTQ+アライを視覚的に表明する
LGBTQ+アライになるには様々な活動がありますが、
普段の生活の中でLGBTQ+アライを視覚的に表明する方法もあります。
それは、レインボーフラッグを身につけること。
レインボーフラッグを自宅に飾ったり、レインボーステッカーをパソコンに貼ったり、レインボーバッジを帽子やカバンにつけたり。
お店のドアやオフィスの机など見える場所に貼るだけで、「LGBTQ+をサポートしてるよ~!」と伝えることができるんです。
わたしが異性愛者かつシスジェンダーの友人宅に訪問した時、冷蔵庫にレインボーフラッグのマグネットが貼ってあったんです。
「LGBTQ+当事者じゃないのに、応援してくれているんだ」と感じ、本当に嬉しかったです。
レインボーフラッグやステッカーはアマゾンで簡単に購入可能ですよ。
LGBTQ+アライのフラッグデザインもありますよ。
絵本を寄贈することも、LGBTQ+アライの活動のひとつ
他にもLGBTQ+アライの活動があります。
それは、近くの保育園や幼稚園、図書館にLGBTQ+の絵本を寄贈することです。
わたしは同性パートナーと「ふたりママ」として共に子育てをしています。
つまり、子どもたちは、ふたりの母親がいる家族。
しかし、ほとんどの絵本では「お母さん・お父さん・子ども」の家族像のみが描かれていますよね。
わたしのように子育てをしている同性カップルは日本にもいますが、多様な家族像が描かれた絵本がないのが現状です。
家族の多様性を幼い頃から子どもたちに伝えたい。その想いから、絵本「かぞくです」を出版しました。
下記は、茨城県のTSUTAYA(常総インターチェンジ店)で絵本を店頭販売させていただいている写真です。
お近くの保育園、幼稚園、図書館に絵本を寄贈することもLGBTQ+アライの活動のひとつです。
子どもから多様性は始まる。
絵本「かぞくです」については下記に詳しく書いています。
ぜひチェックしてみてくださいね。
LGBTQ+アライやLGBTQ+フレンドリーを表明している企業
LGBTQ+フレンドリーやLGBTQ+アライを表明している企業はだんだん増えてきています。
むしろ、これからの時代、多様に寛容でない企業はどんどん取り残されて潰れていくでしょうね。
日本でLGBTQ+アライを表明している代表的な企業3つを紹介します。
LGBTQ+アライ企業①LUSH
LGBTQ+アライを表明している企業の1つめは、LUSH(ラッシュ)です。
LUSH(ラッシュ)は、新鮮な野菜や果物を使った100%ベジタリアン対応の商品を扱うナチュラルコスメブランド。
LUSH(ラッシュ)の企業概念にはこう記されています。
誰しもが性的指向や性自認等によって差別を受けることがなく、自分らしく暮らせる社会を目指しています。また、世界中のラッシュでも、ラッシュジャパンでも、働く全スタッフが、自分らしく生き生きと働ける職場づくりに取り組んでいます。
LUSH公式サイトより引用
具体的な取り組みとしては、以下です。
- 全社員のLGBTQやダイバーシティに関する理解促進
- 戸籍上同性間のパートナーを「配偶者」とみなす
- 差別禁止規定の制定
- 性適合手術を受けるケースも傷病休職と同様の取り扱いとする
- LGBTQの権利をテーマとしたキャンペーン、コミュニケーションを展開
結婚の自由をすべての人に訴訟へ売り上げを寄付したり、LGBTQ+イベントを開催したり、様々な取り組みを継続的に行なっています。
LUSH(ラッシュ)みたいな企業で働きたい!
LGBTQ+アライ企業②スターバックス
LGBTQ+アライを表明している企業の2つめは、スターバックスです。
スターバックスでは以下のことを実践しています。
- 社内で作られたLGBT研修実施
- シニア・マネージャー層へのLGBT理解促進
- 服装や髪型等、男女で分けない
- 社内に同性パートナーシップ登録申請書がある など
スターバックスような取り組みが行われている企業は、一緒に働く同僚がLGBTQ+アライである可能性が十分に高いですよね。
英語圏のスターバックスでは、店員さんの名札に人称代名詞が表記してありましたよ。
人称代名詞とは、会話のなかで、主に人を指す時に使われる代名詞のことです。
ジェンダー代名詞(gender pronouns)と呼ばれることもありますね。
自分の代名詞を表記することによって、LGBTQ+当事者からは自然とカミングアウトしやすくなったとの声があがっていたり、ミスジェンダリングを防ぐことにもつながっています。
ミスジェンダリングとは、本人が自認する性別と異なる取り扱いをすること。 トランスジェンダーやノンバイナリーに対する差別のひとつ。
LGBTQ+アライ企業③Job Rainbow
LGBTQ+アライを表明している企業の3つめは、Job Rainbowです。
Job Rainbowは、LGBTQ+アライやLGBTQ+フレンドリーの会社を探すことができる転職・就活サイトです。
Job Rainbowの代表はゲイの当事者である星賢人さん。
LGBTQ+企業研修も積極的に行なっていますよ。
LGBTQ+アライを表明している芸能人・有名人
「LGBTQ+アライ」をはっきりと表明している芸能人・有名人を紹介します。
LGBTQ+アライの浜崎あゆみ
LGBTQ+アライを表明している芸能人の1人目は、浜崎あゆみ。
浜崎あゆみさんの楽曲「how beautiful you are』のミュージックビデオには男性同士のカップル、女性同士のカップルなど、さまざまな人が登場します。
2018年5月に行われた東京レインボープライドで、歌手の浜崎あゆみさんがライブを行いました。
その時にこう言っていたことがとても印象的でした。
「マジョリティが社会的に勝ち組で正しい」っていうことは絶対にない。
浜崎あゆみ
ものすごく勇気付けられる言葉でした。
LGBTQ+アライのMEGUMI
LGBTQ+アライを表明している芸能人の2人目タレントは、MEGUMI。
2010年、2011年の「Tokyo Superstar Awards」で、司会を務めていたのがMEGUMIさんです。
Tokyo Superstar Awardsとは、LGBTQ+コミュニティに貢献した人物や団体に贈られる賞典のこと。
そのほかにも賛同している著名人
「LGBTQ+アライ」を賛同している著名人は他にもたくさんいますね。
- レスリー・キー(写真家)
- LiLICO(タレント)
- アンミカ(タレント)
- 松田美由紀(女優)
- 一青窈(歌手)
- 平原綾香(歌手)など
Marriage For All JapanのサイトからLGBTQ+アライを賛同している著名人を確認することができますよ。
LGBTQ+アライまとめ
この記事では、LGBTQ+アライについて詳しくまとめました。
LGBTQ+当事者の心の支えになれるのが「アライ」です。
LGBTQ+アライになるには、正しい知識を身につけ、個人でできることを少しづつやることでしたね。
LGBTQ+当事者の自殺率はそうでない人の6倍と言われています。
LGBTQ+アライを表明する人が増えれば、社会が変わるのも早いはず。
LGBTQ+を理由にもう誰も命を落としてほしくない。
このブログを通して、少しでもLGBTQ+アライが増えたら嬉しいです。
ぜひ、LGBTQ+アライを表明するために、自宅や職場にレインボーフラッグを置いてみてくださいね。
以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。
多様な家族がいることを伝える絵本「かぞくです」はこちらの記事から▼
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ふたりママのまどぅー(➠プロフィールはこちら)です。