LGBTQ+とはなんの略でしょうか?
どんな意味なのでしょうか?
「LGBT」という言葉は、今では「LGBTQ+」と表記されるようになりましたよね。
「Q」や「+」の意味は?
この記事は、LGBTQ+の意味についてわかりやすくまとめました!!
この記事でわかること▼
- LGBTとは?LGBTQ+の意味とは?
- LGBTQ+の読み方は?
- Qや+の意味は?
- LGBTとLGBTQ+は何が違う?
- LGBTsとLGBTQ+は何が違う?
- LGBTQ+の他の言い方は?
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LGBTQ+(エルジービーティーキュープラス)とは?
LGBTQ+とは、簡単にいうと、以下の英単語の頭文字をとったものです。
- Lesbian(レズビアン)
- Gay(ゲイ)
- Bisexual(バイセクシュアル)
- Transgender(トランスジェンダー)
- QeerまたはQuestioning(クィアまたはクェスチョニング)
セクシュアル・マイノリティ(性的少数者)の総称として使われています。
読み方はエルジービーティーキュープラスです。
わかりやすく、それぞれの意味を解説していきますね。
「L」・・・Lesbian(レズビアン)とは?
LはLesbian(レズビアン)の略です。
Lesbian(レズビアン)とは、女性として恋愛対象が女性を好きな人のことをいいます。
「レズ」と発言するのは差別用語なので、略さずに「レズビアン」といいます。
略する場合は「ビアン」といいます。
ただそれは日本特有の略称で、海外ではLesbian(レズビアン)と略されずに使われますね。
「G」・・・Gay(ゲイ)とは?
GはGay(ゲイ)の略です。
Gay(ゲイ)とは、男性として恋愛対象が男性を好きな人のことをいいます。
海外でGay(ゲイ)という言葉は女性当事者が使うこともあります。
「ホモ」や「オカマ」は差別用語です。
英語のhomosexual(ホモセクシャル)からきていますが、海外でもhomo(ホモ)は差別用語ですね。
「B」・・・Bisexual(バイセクシュアル)とは?
BはBisexual(バイセクシュアル)の略です。
Bisexual(バイセクシュアル)とは、異性・同性が恋愛対象になる人のことをいいます。両性愛者とも。
だからといって、誰でも恋愛対象になるという意味合いではもちろんありません。
「T」・・・Transgender(トランスジェンダー)とは?
TはTransgender(トランスジェンダー)の略です。
Transgender(トランスジェンダー)とは、性自認と周りからみられる性が異なる人のことをいいます。
それから、こんなふうにも表記されます。
- FtX……身体が女性で性は無性または中性
- FtM……身体が女性で性自認は男性
- MtX……身体が男性で性は無性または中性
- MtF……身体が男性で性自認は女性
別記事「トランスジェンダーとは?」に詳しく書きました。
「Q」・・・Queer(クィア)とは?
QはQueer(クィア)の略です。
Queer(クィア)とは、性的マイノリティを表し、既存の性に当てはまらない人の総称になります。
「ジェンダー・クィア」と呼ばれることも。
Queer(クィア)はもともと「風変わりな」とか「変わり者」という意味。差別用語だったんですよ。
でも、当事者たちが意味をひっくり返して使うようになり、今ではとても肯定的な言葉として使われています。
「Q」・・・Questioning(クエスチョニング)とは?
「Q」はQueer(クィア)の他に、Questioning(クエスチョニング)という意味もあります。
Questioning(クエスチョニング)は性自認が「クエスチョン」、つまり、性別がわからない人のことです。
もしくは自分の性のあり方を決めない人のこと。
「性別がわからない」というのは、社会的・医学的に割り当てられた性別や客観的にみた性別ではありません。
性は本当に多様です。
人の数だけ性があると言われています。
LGBTQ2(エルジービーティーキューツー)とは?
カナダではLGBTQ+ではなく、「LGBTQ2+」または「2SLGBT+」と表記したり、言ったりします。
「LGBTQ2+」の読み方は「エルジービーティーキューツープラス」です。
「2SLGBTQ+」の読み方は「ツーエスエルジービーティーキュプラス」です。
2017年にカナダのジャスティン・トルドー首相がLGBTQ2コミュニティへ謝罪スピーチを行なった時も、しっかりと「LGBTQ2」と言っていますね。
さて、この「2(ツー)」とは一体なんでしょうか?
「2」・・・2-spirit(トゥースピリット)とは?
2は2-spirit(トゥースピリット)の頭文字をとったものです。
Two-spirit(トゥースピリット)と表記されていることもありますね。
カナダや北アメリカの先住民には古くから認識されてきた性があります。
それが2つの性役割(ジェンダーロール)を持つ人です。
2つの性役割を持つ人のことを2-spirit(トゥースピリット)と呼んでいます。
LGBTIQ(エルジービーティーアイキュー)とは?
「LGBTQ+」や「LGBTQ2」の他にも、「LGBTIQ」というのもあります。
Qについては先ほど説明した通り、クィアまたはクエスチョニングのことをさします。
では、I(アイ)はどんな意味があるのでしょうか?
「I」・・・Intersex(インターセクシャル)とは?
I(アイ)はIntersex(インターセクシャル)の頭文字をとったものです。
インターセクシャルとは、身体的性において、「女性・男性」の中間またはどちらにも一致しない状態を意味している言葉です。
LGBTQ+の他の言い方は?
LGBTQ+の他の言い方はあるのでしょうか?
子たちも嬉しそうに収穫していました。
- 性的少数者
- 性的マイノリティ
- セクシャルマイノリティ
- セクシュアルマイノリティ
- セクマイ
- LGBT
- LGBTs
LGBTQ+という言葉が浸透する前はセクシャルマイノリティを略した「セクマイ」がよく使われていました。
「性的」や「セクシュアル」という言葉は夜のイメージを思い浮かべてしまう理由から、現在ではほとんど使われなくなりましたね。
「マイノリティ」や「少数派」という言葉も、弱者イメージに繋がってしまうので、あまり使いません。
過去には「LGBTs」と表記するメディアもありました。しかし、「LGBTs」が浸透したのは日本だけですね。
海外では「LGBTQ+」表記が一般的なので、日本でもだんだんと「LGBTQ+」が一般的に使われるようになりました。
LGBTQsとLGBTQ+は何が違う?
LGBTQsとLGBTQ+は同じ意味で使われますが、何が違うのでしょうか?
LGBTQsの「s」は、複数形の意味があります。
L・G・B・T・Q以外にもセクシュアリティが複数ある、という意味です。
ですが、LGBTQ+はレズビアンやゲイなど「人」を指す言葉になるので、複数であるsをつけるのは不自然な形になります。
例えば、複数のゲイの方を表すときに、gays(ゲイズ)とは言わず、gay people(ゲイの人々)と言いますし、
複数のバイセクシャルの方を表すときにbisexuals(バイセクシャルズ)とは言わず、
bisexual(バイセクシャル)またはbisexual people(バイセクシャルの人々)と表現します。
そうした点を含め、人をあらわす言葉として存在するLGBTQに複数形のsが付いているLGBTQsという表現は正しい表記ではなく、
LGBTQ+が正しい表記になります。
よって、複数形の「s」がついているLGBTsやLGBTQsは本来は間違った表記です。
LGBTとLGBTQ+は何が違う?
2014年あたりから「LGBT」という言葉が日本で使われるようになり、
現在は「LGBTQ+」が使われるようになりました。
なぜ「LGBT」ではなく、「LGBTQ+」が使われるようになったのでしょうか。
それは、セクシュアリティの種類を表す言葉は「LGBT」以外にもたくさんあるからです。
LGBTQ+の「+(プラス)」には、様々なセクシュアリティが含まれています。
例えば下記の言葉です。
- Xジェンダー
- パンセクシャル
- ノンセクシャル
- デミセクシャル
- アセクシャル
- インターセクシャルなど
「+(プラス)」は、様々な性の多様性が含まれる書き方になります。
「LGBT」でも間違いではないですが、より多くの性の多様性を含む言葉が「LGBTQ+」です。
なので、「LGBT」ではなく、「LGBTQ+」を使うほうが好ましいのです。
海外では「LGBTQ+」より「クィア」が使われる
先ほど、海外でも「LGBTQ+」表記が一般的と述べました。
特にニュースやメディアでは、正式名称の「LGBTQ+」という言葉が使われますね。
その一方で、2022年以降は、カジュアルな言い回しとして「LGBTQ+」ではなく、「Queer(クィア)」がより使われるようになってきているんです。
例えば下記のように使われます。
- LGBTQ+の人たち→クィアの人たち
- LGBTQ+コミュニティ→クィアコミュニティ
- LGBTQ+ファミリー→クィアファミリー
- ふたりママ→クィアママ など
冒頭で述べた通り、Queer(クィア)とは、性的マイノリティを表します。
よって、「LGBTQ+=クィア」というわけですね。
海外のFacebookグループも、「LGBTQ+コミュニティ」で探すよりも「Queer community」で検索すると見つかりやすいですよ。
ただし、「クィア」は元々は「風変わりな」「奇妙な」とネガティブな意味がありました。
20世紀後半からあえて自分たちをクィアと呼ぶことで’権利を主張し、肯定的な意味になっていった歴史があります。
そのため、「クィア」と気軽に言っていいのはLGBTQ+の当事者であり、異性愛者やシスジェンダーの方は「LGBTQ+」という言葉を使ってくださいね。
LGBTQ+の差別用語はある?
残念ながらLGBTQ+を蔑む言葉もあるんですよ。
LGBTQ+の差別用語を合わせて紹介します。
ホモ
「ホモ」という言葉は当事者を差別するために長年使われてきたので差別用語にあたります。
現在はゲイと言います。
ホモフォビアについては別記事で書いたので、合わせて読んでみてくださいね。
レズ
「レズ」という言葉は差別用語にあたります。略さずにレズビアン、またはビアンと略されます。
オカマ・オネエ
芸能人のカテゴライズでオカマ・オネエタレントがありますが、差別用語です。
LGBTQ+当事者が自虐的に使う場面もありますが、オカマやオネエも長年バカにされてきた言葉。
この言葉を使われて嬉しい人はいないでしょう。
そっち系
テレビでよくありますよね、手を頬の横に当てて「そっち系なの?」と揶揄する場面が。
「そっち系」も差別するために使われるので、使わないようにしてくださいね。
ファゴット(Faggot)
海外ではファゴット(Faggot)が差別用語です。この言葉を発することさえも禁止されています。
どうしても使わなければいけない場合は、F-word(エフ・ワード)と言います。
他にもあるLGBTQ+用語
LGBTQ+に関する用語は他にもいろいろあります。
別記事で書いているので、合わせて読んでみてくださいね。
「LGBTQ+(エルジービーティーキュープラス)とは?」まとめ
この記事では、LGBTQ+(エルジーピーティーキュープラス)の意味について書きました。
LGBTQ+当事者は11人に1人はいると言われています。左利きの人同じくらいの割合で存在しているんですよ。
多様な性があることを知っておくだけで、マイクロアグレッションの当事者になってしまうことを防げるのかな~なんて思っています。
参考になれば幸いです。
以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。
LGBTQ+について詳しく知るには以下の本がおすすめ。
こんにちは、まどぅー(➠プロフィールはこちら)です。