おもちゃ売り場に行っても、洋服売り場に行っても、男の子向け・女の子向けに未だに分かれていることが多いですよね。
女の子はピンク・男の子はブルーって誰が決めたんでしょうか?
色やおもちゃを性別で分けるのソロソロ終わりにしてほしいという話です。
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なぜ女の子はピンク、男の子はブルーなのか?
わたしたちは赤ちゃんの頃から色分けされて育てられますよね。
生まれてすぐから女の子にはピンク、男の子には青の洋服を着せたり、おくるみで包んだり…。これは日本だけでなく欧米などでも共通にされていることです。
女の子だからピンク、男の子だからブルーというのは固定観念の押しつけでしかないのに。
ピンクが好きな男の子がピンクを好き!と言えるように、
ピンクが嫌いな女の子がピンクを強制されないように、
親や周りが性別によって色を押し付けないことはとても重要です。
ジェンダーマーケティングの罠
でも、そもそもなぜ女の子はピンク、男の子はブルーなのでしょうか?
実は1920年代までは、赤ちゃんの性別がどちらであっても、白い服を着せていたんです。
その後は男の子がピンクで女の子は青い洋服を着せていました。
1930年代に入るとアメリカの大規模百貨店が「ピンクは女の子の色」と子ども服を売り出したり、
1950年代には主人公の女性がピンクのドレスを身にまとう映画が公開されるようになりました。
だんだんと「ピンク=女の子の色」というのが世間に浸透。
その頃に、子ども向けのアパレル産業やおもちゃ会社がいっせいに「女の子向け・男の子向け」の洋服やおもちゃを売り出し始めたんです。
ピンクのおままごとやバービー人形に囲まれた女の子や、ロボットや怪獣で遊ぶ男の子を大々的に広告として使いました。
そう…わたしたちは「ジェンダーマーケティングの罠」にまんまとハマってしまったんですよ。
完全に男女別に色分けされたレゴ
こちらは実際におもちゃ売り場に売られていたレゴです▼
左が青(男の子用)で右がピンク(女の子用)として販売されていたんですが、完全に色分けされていますよね。
それだけでなく、男の子向けのおもちゃは、車を運転したり外で力仕事をしたり、活動的であることが前面に出されています。
女の子向けのおもちゃは、料理したりお花を育てたり、家庭的であることにフォーカスされています。
色に対するイメージを押し付けているだけでなく、「男は外で仕事、女は家庭」という偏った価値観に繋がっています。
何気なく買い与えてるおもちゃが、「女の子はこうあるべき」「男の子はこうあるべき」という考え方を植え付けています。
7歳の女の子がレゴ社に宛てた手紙
数年前、7歳の女の子がレゴ社に書いた「ある手紙」がすごく話題になったので紹介します。
レゴ社様
わたしの名前はシャーロッテです。7歳です。レゴが大好きだけど、男の子向けのレゴはたくさんあるのに、女の子向けのレゴがほとんどないのが好きじゃないんです。
お店に行ったら、女の子(ピンク色)と男の子(青色)の2種類のレゴを見ました。
女の子用ではフィギュアが家にいるか、ビーチに行くか、買い物をするかで、仕事もなく、でも男の子用のレゴでは冒険に行ったり、働いたり、人を救ったり、そして仕事がありました。サメと泳いだりするレゴもありました。
もっと女の子向けのレゴも冒険させたり楽しいことをさせたりしてあげてほしいです。わかりましたね!?!
ありがとうございました。
シャーロッテより
手紙の最後の「わかりましたね!?!」というフレーズが心に残りますよね。
女の子にとってそれほど切実だったことがわかります。「レゴ社に手紙を書こう!」と提案したこの子の両親もまたステキ。
さらに、この話には続きがあるんです!
女の子の手紙を受け取ったレゴ会社は新たなレゴを発売したんですよ!
女性の古生物学者、科学者、宇宙飛行士のレゴです。NASAで活躍した女性たちが実際のモデルになったそう。
Real Stories of LEGO's #WomenofNASA – https://t.co/345M0FUCCE pic.twitter.com/3aqvBoeixF
— National Air and Space Museum (@airandspace) November 2, 2017
好きな色は自分自身で決めること
最近ではランドセルの色がカラフルですよね。
わたしが小学生の時は女の子は赤、男の子は黒でした。
いまどきのランドセルは、赤全然ない‼️カラフル‼️もしかしたら赤のランドセル背負っている方が浮くかも…。自分が小学校の時は、赤以外は浮いていたのに…。#時代遅れ #変わっていく #懐かしい #小学生 #ランドセル pic.twitter.com/ID9BScuxLO
— シホ (@pjmtjdmap) 2018年3月27日
社会から求められる色を好きでなくったっていいんですよね。
黒のランドセルが欲しいと言った女の子の話
娘が黒と言うまで、ランドセルの色は子どもの希望の色をと思っていたのに、いざ購入する段階になって真剣に考えてみると、無難な色の方がいいのでは、という気もしてきました。
「子どもの希望の色とはいえ…黒いランドセルを選んだ娘の話」より引用
話を要約すると、
娘さんが「黒のランドセルがいい!」と言ったんですね。
でも、黒のランドセルを選ぶ女の子はまだ少ない。購入後に気がかりなのは、娘さんが心変わりしないかどうかが心配だったようです。
しかし、ランドセルの試着&展示会に行った時に、黒のランドセルを嬉しそうに背負っているのを見て、黒を買ってあげたそうです。
展示会場での娘の顔を見たとき黒色でいいなと思いました。
「子どもの希望の色とはいえ…黒いランドセルを選んだ娘の話」より引用
迷ったものの、子どもの意思を尊重してあげてて、超ほっこりしました。
反対に男の子がピンクのランドセルを選んだって別にいいわけですよね。
だって好きな色は社会や大人が決めるのではなく、自分で決めることですから。
ランドセルの色が原因でいじめられるのでは?
たまにこんな意見もあります。
親が「男の子なのにピンクなんて」とか「女の子なのに青なんて」と反対する場合、その言葉自体が自分の子どもをいじめている発言です。
子どもは大人から学ぶので、他の子が選んだランドセルに対しても「女/男らしくない色」と同じ発言をしてしまう可能性だってあります。
もしも「社会から求められる性別の色とは違う色を気に入ったから」という理由でいじめられるのだとしたら、完全にいじめた側が悪いですよね。
男の子がピンクや赤のランドセルでも、女の子が黒や青のランドセルでもいいんだよって子どもたちにきちんと教えていく必要がある。
Dressリサーチによると、息子にピンクのランドセルが欲しいと言われたら反対する親は34%。
子どもが望んだ色ではなく、社会や親の「みんなと同じでなければダメよ」という同調圧力で押し付けられているケースが存在するということです。
そうした幼少期の経験は「自分の意思で決められるとは限らない」と錯覚し、自主的に行動できなくなっていきます。
「いじめはイケない」と教えるのではく、いじめられないように生きるって変だと思うのですが。
ピンクのシャツを着た男の子の話
カナダで、男の子がピンクのシャツを着て学校に登校したらイジメられたことがありました。
「男のくせにピンクなんて着るなよ」と。
しかし、翌日、男の子が登校してみると、なんと、学校内はピンクシャツを着ている生徒で埋め尽くされていたんです。
男の子の友人たちがピンクのシャツを大量に買って、友人たちにシャツを着るようにメールでお願いしていました。
それをキッカケに、彼に対するイジメがなくなったっていう実話です。
のちにピンクシャツデーと名付けられました。
女らしく、男らしくってなに?
わたしは性別にとらわれない子育てをしたいと思っている親のひとりです。
でも「女の子は女の子らしく」、「男の子は男の子らしく」育てたいと思っている家庭はまだまだ多そうです。
それが気づかないうちに「俺は男だから」「わたしは女だから」「男だろ!」「女でしょ!」と自分にも他人にもこうあるべきという価値観を押し付けているんですよね…。
本当なら性別関係ない場面でも。
つまらない大人の価値観で、子どもの可能性を奪う権利はないんですよってお話でした。
性別に関係なく、好きな色を選べる社会に少しづつなっていくことを願っています。
以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。