「女の子は女の子らしく」、「男の子は男の子らしく」育てたいと思っている家庭はまだまだ多そうです。
もしくは無意識のうちに「女の子なんだからお手伝いしなさい」とか、
「男の子なんだから泣くんじゃないの」なんて言葉を使って子育てをしているかもしれません。
わたしは性別にとらわれない子育てをしたいと思っている親のひとりです。
この記事では女らしさや男らしさを押し付けないジェンダー教育を実践している中で、実際にぶち当たる壁と実践していることについて書いています。
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なぜ【性別にとらわれない子育て】がしたいのか?
わたしがなぜ性別にとらわれない子育てがしたいのか。
社会から勝手につくられた「女の子はこうあるべき」「男の子はこうあるべき」という固定観念を持たない子に育ってほしいからです。
そして他人に対しても偏った偏見で性差別をしてほしくないからです。
男の子がピンク色、女の子が青色を好きでもいい
単純に考えて男の子がピンク色、女の子が青色を好きでも全く問題ないですよね?
でも、わたしたちは赤ちゃんの頃から色分けされることが多いです。
生まれてすぐから女の子にはピンク、男の子には水色の洋服を着せたり、おくるみで包んだりしていますから…。
親や周りが性別によって色を押し付けるから、「ピンクは女の子の色なんだ」などと無意識のうちに子どもは学んでしまっているんです。
結果的に、男の子がピンクを着ていると「男のくせに」と笑われたりイジメにも繋がっています。
性別によって色が決まるんじゃなくて、自分が本当に好きな色を身につけられる世の中であってほしいですよね。
男の子がクラシックバレエ、女の子がサッカーでもいい
色だけでなく、習い事もおんなじことが言えます。
子どもの性別によって習い事を選んでいる親を見るとめまいがします…。
男の子がクラシックバレエ、女の子がサッカーを習ってもいいですよね。
だって子どもがやりたいことをサポートするのが親の役目なわけですから。
「うちは男の子だけど、バレエを習っているの」なんて声を聞くと、『あぁ、今までに「男なのにバレエを習っているの?」と聞き返されたことが何度もあるんだろうな』と察してしまいます。
「本当はバレエが好きだけど、男だからバレエをやっちゃいけないのかな」という思考に確実になっていきます。
意味なく「男女に分ける社会」は子どもに悪影響を与えています。
<下に続く>
ジェンダー・ステレオタイプ攻撃に困っている
色にせよ、習い事にせよ、子どもたちには性別にとらわれずに自分の本当にやりたいことを見つけて挑戦していってほしい。
だから、「女らしく・男らしく」なんてのも馬鹿げているし、性別を理由に反対したり押し付けるのはやめたい。
でも、自分たち親がいくら気をつけていても、周りからの影響は避けられないことにもどかしさを感じているんですよ…。
子どもたちはまだ生後2ヶ月ですが、すでに周りから「ジェンダー・ステレオタイプ」の攻撃に何度もあっています。
青い服をもらうことが非常に多い
うちは医学的に見れば男の子ふたりの双子なんですが、やはり青系色の洋服やブランケットをもらうことが多いです。
いただいたプレゼントにケチつけるのは失礼だとは百も承知ですが、
「青=男の子」のイメージをつけたくなくて着せるのを躊躇しちゃってます。
ただでさえ「青や黒は男の子」という概念が街中には溢れかえっているので…。
あげるとキリないですが、トイレのマークやランドセル、出産祝いのポストカードなどいっぱいありますよね。
女の子が青い服を着ているのはたまに見かけますが、男の子がピンク色の服を着ているのはあまり見かけないですね。
性別を聞かれる
妊娠中から今まで幾度となく聞かれました。
「女の子?男の子?」という言葉。
もちろん聞いてしまうのもわかるんですが。少なからず、わたしは性別によって決められる偏見やリアクションが嫌でした。
詳しくは別記事にて▼
「ボーイズ」と呼ばれる
英語圏では息子には「ボーイ(boy)」、娘には「ガール(girl)」という言葉を使って声掛けされる場面をよく見かけます。
例えばこんな感じに。
- Lets’s go boys(行くよ、男の子たち!)
- My boys are〜(わたしの男の子たちは〜)
- I’m busy with my girls (女の子たちの世話で忙しい)
- This is my baby girl(わたしの可愛い女の子)
わたしは自分の子どもを性別で呼ぶのがどうしても好きじゃないので、きちんと名前で呼ぶようにしています。
身体的には男の子(女の子)だとしても、親が子どものジェンダーアイデンティティを決めることはできないですから。
「息子」という表現もふたりのジェンダーアイデンティティがわかるまでは使わないですね。
なるべく「he」という言葉も使いたくないので、人に説明するときは極力ふたりの名前を使って文章を組み立てたり、「they」という単語を使って話すように心がけています。
でも、難しさにも直面しています。
自分がいくら気をつけていても、やはり他人から「ボーイズ」と呼ばれてしまいます。
病院での予防接種でも「Let’s see your boys(じゃあ男の子たちを見せて)」とか、
何気ない会話でも「They are cute boys(可愛い男の子たちだね)」と言われます。
ジェンダーニュートラルな子育てって他人の協力なしにできない。
日本だったら男の子は君付けで呼ばれたり、作文では「僕」と書かされたりしますね。
性別違和を抱えて育った遠藤まめたさんの著書、おすすめ▼
男子・女子に分ける必要性?
あぁ、あと日本の学校でもよくありますね。
先生が男子生徒に向かって「男子ども〜!机運べ〜!」とか。
別にみんなで机を運べばよくないですか?性別に分ける必要性は全く感じません。
そもそも「男性の方が女性より力持ち」というのも安易な考えすぎます。
見えないだけで怪我をしている人だっているかもしれないし、力持ちでない男性だって現にいますから。
性による傾向はあるとしても、そこに「個体差」というもっと大きな差があることを忘れてはいけません。
ヨッセンスより引用
「男の子だから」と言われる
あと何かと「男の子だから」を理由にされることもありますね。
男の子だからやんちゃなのね〜とか。性別とどうしても関連づけたいのでしょうか。
「女の子だから」の逆も然り。
男の子・女の子用の服のコーナーに分けられている
また、お店でも男の子用と女の子用にきっちりと分けられて店頭に洋服がズラーっと並んでいる場合がほとんど。
しかも女の子はピンク色やフリフリの服でかためられているし、男の子はシンプルで青や黒の色で揃えられているし。
幼少期にピンクのフリフリのスカートを着せられて嫌だった女の子だっているはず。
ジェンダーニュートラルの子ども服ブランド
子ども服もジェンダーニュートラル・ユニセックスの服を選ぶようにしています。
学校で髪型を指定される
カナダの学校では髪型や髪色を指定されることはまずないですが、日本だと髪型を指定されますよね。
女の子はショートカットヘアでもいいけど、男の子のロングヘアーは許されないことがあります。
髪型は個人の身体の一部なのに、他人がコントロールすること自体がおかしな話です。
親からも「男の子なんだから髪切りなさい」と言われたり。
性別にとらわれず子育てをしていくことはできるの?
我が家は子どもの性別を周囲に公表しているので、外部からのジェンダーステレオタイプ攻撃は正直なところ避けることができません。
また、他人から「男の子だから」と言われた時にとっさに言葉が出てこずスルーしてしまったこともあります。
なので「ジェンダーニュートラルな子育て」を徹底しているとは到底言えません…。
相手を傷つけたいわけではないですし…。
しかし、子どもたちには性別にとらわれない生き方をしてほしいと常日頃から思っています。
そのために少しでも親として環境を整えてあげることって大事だなーと実感しています。
性別を理由に子どもの可能性を潰してしまわないように。
性別を理由に誰かを傷つける人にならないように。
ジェンダーニュートラルな子育てをする上で実践していること
ジェンダーニュートラルな子育てをする上で実践していることを最後にまとめておきます。
- 女の子はピンク、男の子は青など色のイメージを押し付けない
- 男の子はこう、女の子はこうというイメージを押し付けない
- 性別で呼ばない(名前で呼ぶ)
- 性別を理由にしない
- 他人からマイクロ的に性差別を受けた時は子どもたちにのちのフォローを忘れない
- ジェンダーニュートラルな洋服・玩具を扱っているお店に行く
- ジェンダーステレオタイプの表現がある絵本は避ける
以上、双子のふたりママのまどぅーまどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。
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