とーっても素敵な絵本に出会いました。
その名も『いろいろ・いろんなかぞくのほん』です。
いろんな家族がいることを子どもの頃から学んでおけたらいいなと日頃から思っています。
まさにピッタリの絵本『いろいろ・いろんなかぞくのほん』に巡り合ったので紹介します!!
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絵本『いろいろ・いろんなかぞくのほん』とは?
「いろいろ・いろんなかぞくのほん」の基本情報をまとめました。
絵本の題名 | いろいろ・いろんなかぞくのほん |
---|---|
製作国・製作年 | イギリス・2018年 |
ページ数 | 大型本40P |
作家・絵 | メアリホフマン・ロスアスクィス |
翻訳家 | 杉本詠美 |
出版社 | 少年写真新聞社 |
サイズ | 30×22.4×0.6cm |
評価 | ★5 |
絵本『いろいろ・いろんなかぞくのほん』のあらすじ・内容
まずは内容と出版社からのコメントの引用を掲載しておきます▼
内容:
むかしの本に出てくる家族はたいてい同じだけど、実際の家族にはいろいろな形がある。
家族構成や住んでいるところ、仕事や休みの日の過ごし方、お祝いごとも家族によってそれぞれ違う。どんな気持ちで暮らしているかも違う。さあ、きみのかぞくはどうかな?Amazonより引用
出版社からコメント:
家族の形やライフスタイル家庭環境が多様化する中、さまざまな家族があることを示しています。
また、家族の気持ちもいろいろあり、どんな状態でも家族そのものを肯定的にとらえられる内容になっています。
そう、この絵本では、どんな家族が世界にいるのか想像しやすく描かれているんです!
多くの人が家族にはいろんな形があることにもう既に気づいています。
家族とは何か?そのことを改めて考えさせてくれる絵本でもあります。なので大人が読んでも読み応え抜群。
絵本『いろいろ・いろんなかぞくのほん』の感想・見どころ
絵本「いろいろ・いろんなかぞくのほん」の感想・見どころをまとめてみました。
- 多様な家族が描かれている
- 「ちがい」を丁寧に学べる
- どのページから読んでも面白い
- いろいろな人種が登場する
- 「家族の気持ち」のページが印象深い
- 絵が細かくて楽しい
- 全部ひらがなで書かれている
- 自分の家族はどうかな?と考えられる
①多様な家族が描かれている
もしも子どもたちが「あなたの家族は変だ」と言われた時に思い出せるように、
そして「あなたの家族は変だ」と他人に対して言わないように、
世界にはいろいろな家族がいることを説明するのに役立つ絵本を探していました。
ぴったりの絵本を見つけたんです。
この絵本の初めのセクションには以下の文章が書かれています。
おとうさんだけの いえ、おかあさんだけの いえもある。どっちもいなくて おじいちゃん、おばあちゃんと くらしている こも。
おかあさんが ふたりのいえも、おとうさんが ふたりのいえもある。「ようし」や「さとご」として かぞくに むかえられるこもいる。本文より抜粋
我が家はふたりママとして子育てしていますが、ふたりの母親が絵本の登場人物として出てくることってほとんどないんです。
シングル親が主役として描かれている作品も少ないですよね。
大体がお母さんとお父さんが揃っているお家を描いた作品で。
この絵本では、最初のページで「いろんな家族がここにいるんだよー」と、家族構成を自然体に教えてくれます。
②「ちがい」を丁寧に学べる
この絵本は多様な家族構成だけが描かれているわけではなく、セクションごとに分かれて「家族のちがい」が描かれています。
全部で13つものセクションがあります▼
- かぞくのかたち
- きみのかぞくにはだれがいる?
- すむところ
- がっこう
- しごと
- やすみのひ
- たべもの
- ふくそう
- ペット
- おいわいごと
- しゅみ
- でかけるとき
- きもち
例えば「すむところ」のページでは、人は色んな家で暮らしていることが描かれています。
大家族で小さな家に住む人、家がない人もいるよと。
具体的に世界にはどんな家族がいるのか、どんなふうに暮らしているのか、わかりやすく描かれているので、
「ちがい」を丁寧に学べます。
子どもには「お前の家は変」などと自分の家を基準に相手を蔑んでほしくないので、
幼少期のうちに家族構成や生活スタイルの違いを知ることはすごく大事だと思っています!!
③どのページから読んでも面白い
上記で説明したように、13つのセクションごとに分かれているので、どのページから読んでも面白いのが特徴です。
④いろいろな人種が登場する
日本で出版されている絵本には様々な人種が登場する物語って本当にないですよね。
この絵本にはいろいろな人種の人たちが登場します。
肌や髪の色が違う人たち、ヒジャブやターバンを身につけている人たち、
車椅子に乗っている人も出てきます。
ハーバード大学の心理学者Mahzarin Banaji氏によると、3歳児でさえも肌の色について偏見を持つことが分かっています。
また、親が多種多様な友人がいる場合は、その子どもも異文化について偏見を持つことがより少ないことも分かっているそうです。(参考文献)
⑤絵が細かくて楽しい
絵がかなり細かく描かれているので、眺めているだけでも楽しいんですよ。
すごく丁寧に作り込まれているんです。
全ページに同じ猫が描かれているので、猫探しに夢中になれる絵本でもあります。
⑥「家族の気持ち」のページが印象深い
個人的に印象深かったのはは「家族の気持ち」のセクションです。
いつも家族が同じ気持ちとは限らないんだよ、と。
嬉しかったり悲しかったり、お金があったりなかったり、喧嘩したり仲良しだったり。
かぞくには、いろんなときが あるものなんだ。
家族といることが幸せな時もあるし、家族といることが苦痛な時もあるし、いろんな感情全てひっくるめて家族なんだなと、上記の1文に込められていました。
また、最後のページで「今日の君の家族はどうかな?」と問いかけがあるんですが、
「今日の」と質問しているところに深みがあるなと思ったんです。
昨日の家族、今日の家族、明日の家族、毎日が同じように見えても変わり続けているから。
自分の家族はどうかな?と考えられる
絵本を通していろいろな家族に触れ、自分の家族はどうかな?と考えられるのがいいなと思いました。
我が家の子たちはまだ2歳なので、ここまで考えを馳せられないですが、もう少し大きくなって読んだ時にどう感じるのかなー?とドキドキワクワクしています。
<下に続く>
絵本『いろいろ・いろんなかぞくのほん』
この絵本、全ての子どもたちに読み聞かせてあげたい。
読み終わったらそんな気持ちになりました。そのくらいオススメの絵本です。
こうした多様をあらわす絵本が増えれば、確実に生きやすい子どもたちが増えていくだろうなと。
知らず知らずのうちにマイクロアグレッションをしてしまうことも無くなります。
3歳から小学生頃のまだ固定観念がない頭の柔らかいうちから読み聞かせてあげたい絵本ですね。
色濃く残る人種差別、貧富の差、文化の壁…。
自分とは違う人を排除するのではなく、理解し助け合う世界になったらいいな。なんてキレイごとに聞こえるでしょうか?
平和は子どもからはじまる。
「ちがい」を理解し、「ちがい」を喜び、「ちがい」を尊重しあう子育てをしていきたいものです。
ぜひ親子で読んでみてくださいね▼
以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。
絵本「かぞくです」出版しました▼
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