性教育Youtuberのシオリーヌ(@shiori_mw)さんの著書「こどもジェンダー」を読みました。
ジェンダーについて、子どもからのさまざまな疑問を想定して書かれている、子ども向けの本です。
「どうすればいいかな?」と問いかけ、子ども自身が考える時間があり、
次のページで「こう伝えてみるのはどうかな?」と提案してくれます。
大人のわたしも、こう伝えればいいんだな〜と参考になりました。
この記事ではジェンダーに関する子ども向けの本「こどもジェンダー」を紹介しています。
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こどもジェンダーとは?
「こどもジェンダー」の基本情報をまとめました。
絵本のタイトル | こどもジェンダー |
---|---|
制作国・制作年 | 日本・2021年 |
出版社 | ワニブックス |
ページ数 | 単行本152P |
著者 | シオリーヌ(大貫詩織) |
サイズ | 14.9×1.4×18.9cm |
こどもジェンダーの著者
こどもジェンダーの著者はシオリーヌ(@shiori_mw)さんです。
シオリーヌさんは看護師、保健師、助産師、精神科の児童思春期病棟での経験を通し、
「こどもジェンダー」の他にも「CHOICE」や「もやもやラボ」「やらねばならぬと思いつつ」など、さまざまな年代に向けた本の著者でもあります。
こどもジェンダーの対象年齢
こどもジェンダーは全部ひらがなとカタカナで書かれています。
内容が盛りだくさんに詰まっていて読み応えがあるのにも関わらず、イラスト豊富なので、
子どもたちにとっても漫画のような感覚でスラスラ読めるな〜と感じました。
文字が読めるお子さんだったら、ひとりでも読めると思います!
後述していますが、大人にもオススメの本なんですよね。ということは、小学生、中学生にもオススメ。
どの年代が読んでも学びがあり、気づきがあると思います。
<下につづく>
こどもジェンダーの内容
あらすじ・内容の引用はこちらです▼
オトコノコなのにプリンセスをすきなのは、へん?
オンナノコらしくって、なに?いま、子供といっしょに考えたい! LGBTQ+、ルッキズム、ホモソーシャルのこと。
助産師/性教育YouTuberとして活躍するシオリーヌが伝える、ジェンダー・セクシュアリティにまつわる36の質問。Amazonより
ジェンダーに関する子どもからの質問を想定し、わかりやすくまとめられた本です。
わたしは性別にとらわれない子育てをしたいと思っている親のひとりです。
社会から勝手につくられた「女の子はこうあるべき」「男の子はこうあるべき」という固定観念を持たない子に育ってほしいからです。
そして他人に対しても偏った偏見で性差別をしてほしくないからです。
わかりやすく子どもに伝えられる本や子ども向けの本はないのかな?と探していたところ、
こどもジェンダーという本を知りました。
こどもジェンダーの感想・見どころ
- 日常生活にあふれる疑問なので参考になる
- 子どもに「自分らしさ」を伝えられる
- セクシュアリティに関することも書かれている
- ルッキズムに関することも書かれている
- 多様性が伝わるイラスト豊富
- 大人にもオススメ
①日常生活にあふれる疑問なので参考になる
こどもジェンダーには、ジェンダー・セクシュアリティ・ルッキズムなどにまつわる36の質問が挙げられています。
どれも子どもたちの日常生活にあふれる疑問や悩みばかりなんです。
「ぼく、赤いランドセルが背負いたい!スカートはきたい!」
「料理はお母さんがするものだよね?」「男の子は泣いちゃいけないの?」など、
子どもたちの疑問に「どうすればいいかな?」「こう考えてみるのはどうかな?」「こう伝えてみるのはどうかな?」と提案し、
やさしく寄り添ってくれるんです。
②子どもに「自分らしさ」を伝えられる
子育てをしている中で、今でもまだ「女の子だから/男の子だから」という言葉をよく聞きます。
性別によって「らしさ」を決めつけられるのでなく、個人を尊重する「自分らしさ」がもっと大事にされてほしい。
この本「こどもジェンダー」は、「じぶんらしさが大事なんだよ」と、子どもたちに分かりやすく伝えられます。
③セクシュアリティに関することも書かれている
「女の人同士で結婚できるの?」「女の子のグループも男の子のグループも合わないんだけど変なのかな?」など、
セクシュアリティに関することも書かれています。
同性同士ではまだ結婚できないけれど、家族の形はいろいろあるんだよ〜と伝えてくれています。
わたし自身、ふたりママとして子育てをしているので、こんなふうに伝えてくれる本に感激してしまいました。
普通なんてないんだよ、他の人と違うことはオカシイことではないんだよと、
あたたかく包み込んでくれる本です。
④ルッキズムに関することも書かれている
さらに、ジェンダー(社会につくられた性別のこと)やセクシュアリティに関することだけが書いてあるんじゃないんですよ。
容姿や身体的特徴などで人を判断し、差別的に扱うルッキズムについても書かれています。
わたしは幼少期の時に、耳が大きいことを理由に笑われたりバカにされた経験があります。
大人になり飲食店でアルバイトをしていたときも、見知らぬお客さんから「耳でかいな〜」と言われたことも。
(髪の毛をポニーテールにしていたので)
壮絶なイジメ体験ではなかったかもしれませんが、
「あの人、耳が大きい」と遠くで笑われたり、あだ名をつけられたり、イジられたりすることは人生で何度も繰り返されました。
(今、改めて考えると、あれはルッキズム・容姿差別だったんだとわかりました)
この本には「ブスって言われた、私は可愛くないの?」「チビのくせにとバカにされた」という子どもの声があります。
「人の持って生まれた特徴をからかうのはやめようね」と当たり前であってほしいことを諭してくれています。
そして、もし自分がそのような傷つく言葉を言われてしまったら、どうしたらいいのかが書かれています。
日本社会では太った?・痩せた?という発言が日常的にあるかと思いますが、
わたしたち大人が変えていかなきゃいけない部分も山ほどあると思う。
⑤多様性が伝わるイラスト豊富
イラストが豊富で読みやすいだけではありません。
多様性が伝わるように細部にこだわってイラストが描かれています。
補聴器をつけている子、車椅子にのっている子、目の見えない子、
青い服を着た女の子、ピンクの服を着た男の子、女の子か男の子かは外見で判断できない子…。
「みんなちがってみんないい」と聞く機会はあっても想像しにくい社会。
わかりやすい言葉とわかりやすいイラストで表現されているので、心にすっと入ってきました。
⑥大人にもオススメ
子ども向けの本ではあるんですが、同時に大人向けの本でもあるんです。
他にもこんな理由で大人にオススメ↓
- 自分自身が無意識のうちに発していたジェンダーバイアスに気づける
- 子どもが周りからジェンダーバイアス攻撃にあった時の対策ができる
ジェンダー、セクシュアリティ、ルッキズムに関する大人からの何気ない発言は社会にまだまだたくさんあります。
アップデートできずにいる世代にもぜひ読んでほしいなと思いました。
こどもジェンダーまとめ
こどもジェンダーは、「子どもたちには、自分らしくあってほしい」の想いが溢れるほどにつまっていました。
カタツムリは雄と雌の区別がなく、雌雄同体であるんですね。
細部にこだわりを感じました。
とてもオススメの本なのでぜひ読んでみてくださいね〜!
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以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。