母の日は文字どおり、お母さんへ感謝の気持ちをあらわす日とされています。
我が家で迎える母の日は、いろんな「母」を伝える日にしています。
母ふたり、母ひとり、母がいない家族もいること。
家事や料理が好きな母、そうじゃない母もいること。
ステレオタイプの家族像が刷り込まれたり、母親らしさを求められる社会だからこそ、子どもたちに伝えたいことをまとめました。
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母の日はいつ?
毎年、母の日は5月の第2日曜日です。
母の日はいつから始まった?
1908年5月10日にアメリカ・ウェストヴァージニア州で、アンナ・ジャービスさんが亡くなったお母さんを追悼するために白いカーネーションを配りました。
この出来事はアメリカ全土で広まっていき、1914年には5月の第2日曜日が「母の日」と制定されたそう。
日本ではその翌年の1915年に母の日のイベントが行われ、広まっていきました。
母の日の発祥国であるアメリカ以外にも、オーストラリア、デンマーク、ベルギー、ドイツ、イタリア、フィンランド、トルコ、中国なども5月第2日曜日を母の日と制定していますね。
母の日に子どもに伝えたいこと
5月になると、幼稚園や保育園で母の日に関連したイベントや制作を行うところが多いですよね。
母の日をお祝いすることで、子どもたちは感謝の気持ちを育むきっかけになるからです。
いっぽうで家族構成によっては母親がいなかったり、虐待や家庭内暴力により母親との関係が良好でない子どもたちもいます。
現代ではお母さんへ感謝の気持ちをあらわす日とされ、赤いカーネーションやプレゼントを送るのが風習になっていますが、
元々はアンナ・ジャービスさんの亡き母への追悼が始まりだったわけです。
様々な家庭環境で過ごす子どもたちは「母の日」をどんな気持ちで過ごすのだろうかと考えると、きちんと歴史を伝えることって大事だなと思うようになりました。
子どもたちと迎える母の日がありがとうの強制を促す大人のエゴにならないように考える必要があると思いました。
ということで、我が家で過ごす母の日は、子どもたちに「いろんな母」を伝える日にしています。
<下につづく>
「母親がいない人」がいることを伝える
学生の時に友人がふと「母の日かぁ。ウチみたいに母親のいない子どもにとって母の日ほどツラい日はないなぁ。」と独り言のように言っていたのを今でも昨日のように思い出します。
お店にはたくさんのカーネーションが販売されていて、その横を何でもないかのように通り過ぎたあの日。
当たり前だけど、世の中には母親のいない人もいる。
離婚や死別だけでなく、一緒に暮らしていても関係が良好でない子もいるでしょう。
わたし自身 母の日を子どもたちから祝ってもらえることに感謝をしつつ、子どもたちには「お母さんがいない人もいるんだよ」と伝えるようにしています。
本来は生きているお母さんへの感謝ではなく、亡くなったお母さんへの追悼が始まりだったので。
「母ひとり」や「母ふたり」の家族の多様性を伝える
わたしは女性のパートナーとカナダで結婚し、「ふたりママ」として子育てをしています。
我が家のように同性同士が親で「母ふたり」の家族構成もあれば、
産みの母と育ての母がいて「母ふたり」の家族構成もあります。
また、母ひとり(シングルマザー)の家族構成もありますね。
いろいろな家族構成を幼い頃から伝えることで、無意識の偏見が刷り込まれないようにしたい。
母の日は家族の多様性を子どもたちに伝える良いキッカケだなと思います。
絵本「かぞくです」は家族の多様性を伝えられるおすすめの絵本です▼
いろいろな「母」がいることを伝える
子どもたちには「家事育児は女性の役割」や「自己犠牲することが正しい母親像である」と間違った認識をせずに育ってほしいと考えています。
「母親とはこうあるべき、こうでなければいけない」というお母さんに対する伝統的価値観の押し付けが今でも多くありますよね。
例えば以下のようなものです▼
- 3歳までは母のもとで育てるのが一番
- スマホを見ながら授乳は子に悪影響
- 帝王切開は母親失格
- 自然分娩の痛みを伴ってこそ母親
- 赤ちゃんには母乳が一番
- 子どもはやっぱり母親がいい など
挙げるとたくさんありますが、妊娠前から産まれるまでに根拠ない「母親とはこうあるべき論」が社会には蔓延しています。
「朝ごはんやお弁当を準備して、子どもを起こして保育園に送って、会社帰りに買い物して夕食作って、洗濯して掃除して。すべての家事と育児をこなすのが母親の役目。でもしょうがない。これが当たり前。わたしは母親だから。」
そんなふうに自己暗示をかけながら、がんばる世の母親たちも多いかもしれません。
わたし自身も子どもの頃、掃除が苦手な母親に「なんでお母さんなのに掃除ができないんだろう」と思っていたことがありました。
「家のことをするのはお母さん」と決めつけていたわけです。
なぜ料理を作ったり、家事をしたりすることに性別が関係あると思ってしまったのか。
本来は家族みんなで協力して作り上げていく家族の形があるべきなのに。
母の日にこそ、ジェンダーステレオタイプを押し付けない重要性を子どもたちに伝えています。
「いろいろな母」について具体的に何をどう伝えるの?
女性らしさや母親らしさは、社会から無意識に刷り込まれていくんですよね。
具体的には以下のような会話をしながら「いろいろな母親がいること」を伝えています。
- 「髪の毛が長い母もいれば、髪の毛が短い母もいるよ」
- 「スカートが好きな母もいれば、ズボンが好きな母もいるよ」
- 「お花が好きな母もいれば、力仕事が好きな母もいるよ」
子どもたちには、髪の長さや服装、仕事や性格、家事育児の役割などについてフラットな考えを持てる人になってほしい。
また、父の日には反対に有害な男らしさについてを話しています。
有害な男らしさから離れることで、女性差別をなくすことに繋がるし、性別関係なく生きやすい社会になっていくと思うからです。
【母の日】子どもたちに伝えたいこと : まとめ
この記事では母の日に子どもたちに伝えたいことをまとめました。
我が家では、わたしがノンバイナリーも自認しているので、子どもたちとパートナーがノンバイナリー親の日もお祝いしてくれています。
母の日や父の日だけでなく、「ノンバイナリー親の日」や「家族の日」もあるんですね。
母の日に感謝する・しないはそれぞれの想いや環境次第だし、子どもたちに感謝の強制をする必要はないと個人的に思っています。
心がけていきたいのは家族の多様性を幼い頃から伝えること。
そして、日頃からありがとうをたくさん伝えて、子どもたち自身から自然に湧き出る感謝の気持ちを育んでいけたらいいなと思っています。
この記事でご紹介した家族の多様性を伝える絵本はこちらの記事に詳しく書いています▼
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以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。