先日、CBC(カナダ放送協会)で取材を受けました。
ジャーナリストのWinston Szeto 司徒永業(@winstonszeto)さんがインタビューしてくださいました。
日本のLGBTQの現状がどのようにカナダで話題とされているのか、
また、カナダに住む日本人LGBTQ当事者として何を取材されたのか。
記事、ラジオ、テレビで公開・放送されたのでお知らせです。
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CBC(カナダ放送協会)とは?
CBCとは、Canadian Broadcasting Corporationの略です。
日本語ではカナダ放送協会と訳されていますね。
CBCがカナダ国内向けの放送として持っているチャンネルは以下になります。
- 地上波テレビ(英語・フランス語)
- ラジオ(英語・フランス語)
- ケーブルテレビ3つ(CATV)
国内外に向けてインターネットでも放送していたり、ニュースメディアとしても広く知れ渡っています。
カナダではCBCを知らない人はほとんどいないほど、知名度が高い放送局なんです。
カナダ在住の日本人LGBTQ当事者として取材を受けました
最初に「カナダ在住の日本人LGBTQ当事者を取材したい」という依頼がありました。
「日本のLGBTQにおける人権問題はカナダでも大きく問題視されていて、当事者の生の声を届けたいのでお話を伺えないか」というものでした。
日本のLGBTQにおける人権意識の欠如と、国際同性カップルが抱える問題を広く認知してもらえるキッカケになればと思い、快諾しました。
<下に続く>
実際に取材で聞かれたこと
取材では以下のようなことを聞かれました。
時間の関係上カットされているコメントもありますが、記事内では、わたしが取材に答えて話す場面を3分42秒も使っていただきました。
翻訳しました▼
カナダ国内でどのように放送されたのか?
叔父と叔母にカミングアウトした際に「孫の顔を親に見せないのは親不孝」「普通じゃない」と言われたこと。
取材されるたびに「日本に帰って来るな」とコメントがくること。
異性愛前提の社会で「いない存在」にされ続けること。
だから「わたしはここにいるよ」「わたしたちは家族だよ」と声をあげ続けていること。
ラジオやテレビは事前に確認できなかったので、どのように放送されるのかとても気になっていたんですが、
「オリンピック憲章の中でLGBTQへの差別は禁止されているのにも関わらず、日本では法的に保護する対象にすらなっていない」
と日本のLGBTQの現状もハッキリ伝えてくれていました。
テレビはCBC Vancouverで放送がありました。
テレビ放送のほうはわたしの発言がカットされている部分が多かったのですが、15:36から放送がありました。
ツイッターからも観れました▼
Almost 200 LGBTQ athletes are competing at the Tokyo summer games. Japan has promised to create a diverse society to match the spirit of the games. @winstonszeto spoke with a few people who feel there's still a long way to go.https://t.co/j0pQgUDupn pic.twitter.com/YWNqeCNA6E
— CBC British Columbia (@cbcnewsbc) July 27, 2021
CBCのテレビナレーションでは、
「日本は多様性ある社会を約束しましたが、多様性とはかけ離れた日本の現状を実際に同性カップルにインタビューしました」
と報道されました。
また、日本のホモフォビアは深刻であることも訴えかけられていました。
日本のLGBTQの現状について多くの人が注目している
今年(2021年現在)の東京オリンピックではLGBTQをカミングアウトした選手は166人だそう。(アウトスポーツより)
カミングアウトした選手の出身国で、最も多いのはアメリカです。
そしてカナダ、イギリス、オランダ、ブラジル、オーストラリア、ニュージーランドと続きますが、どの国も同性婚ができる国なんですよね。
オリンピックのホスト国として、日本がどのような国であるか、人権がしっかりと守られている国なのか、そういったところに注目されているんです。
人権擁護家のミンキー・ウォーデン(Minky Worden)氏も、オリンピック開催国である日本ではLGBTQ当事者が法的保護されていないことに言及していました。
異性カップルと同等に制度が受けられないのは制度上の差別(systemic discrimination)にあたりますが、
日本ではそもそも人権問題として捉えられていないですよね。
そのことが本当に残念でなりません。
終わりに
今まで何度か取材を受けたことがありますが、全て英語で受け答えをするのは初めてでした。
「LGBTQへの日本の人権意識の欠如」を英語圏の人々に訴えかけることができたと思います。
↑上記の言葉をこのブログで何度も言ってきましたが、この言葉を使わなくなる日はいつくるのでしょうか。
以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。