毎年、カナダで行われている日系スター・タレントサーチというコンテストで、「最も記憶に残るベストパフォーマンス賞」を受賞しました!
本当に感無量です!!!!!
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日系スター・タレントサーチとは?
日系スター・タレントサーチは、毎年カナダのバーナビーで行われます。
日本とカナダを繋ぐために2013年から開催されています。
カナダは移民国なので、日系カナダ人も多く住んでいるんですよー!
「日系スター・タレントサーチ」は、自分の特技やパフォーマンスを披露し競い合うコンテストなので、
ダンスに限らず、様々なジャンルでパフォーマーたちが挑戦します。
審査方法ははパフォーマーやアーティストのプロが4〜5人と、観客投票で行われます。
ですが、オーディション、セミファイナル、ファイナルを勝ち抜かないといけないんですよ。
毎年、挑戦する人は増えていて、50組〜70組のうち、たったの10組ほどがセミファイナルに出場できます。
さらにセミファイナルで勝ち抜くのはたったの4組です。
「最も記憶に残るベストパフォーマンス賞」を受賞しました!
わたしはオーディション、セミファイナル、ファイナルを勝ち抜き、
「最も記憶に残るベストパフォーマンス賞」を受賞することができました!
賞品として自転車を1台もらいました!
受賞した作品はこちらの動画から観れます▼
ダンスはその人の在り方で大きく変わってくる、ということをひしひしと感じました。
楽しくさせることも感動を与えることも、もしくは問いかけることもできる。
観ている全ての人が「いったいこれは何を表現しているのだろう」と感じてもらうことは不可能に近いかも知れない。
でも仮に心臓の奥深くまで突き刺さるのが表現なのだとしたら、自分のダンスに真っ直ぐでいたい。
<下に続く>
カナダの詩人シェーンコイザンがわたしに捧げてくれたポエム
受賞したダンス作品の名前はボルテージ(Voltage)と言います。
なんと、TEDトークなどで世界的に有名なシェーンコイザン(Shane Koyczan)が、
わたしのダンス映像を見てポエムを捧げてくれたんです。
人生でこんなことってあるんですね!
ダンス作品の音楽はさまざまな音源を組み合わせて自分で作成しました。
ひとつひとつの音を重ねたりと、かなり複雑になっています。
シェーンコイザンが書いてくれたポエムの意味と重なるように振り付けを完成させました。
なかでも印象に残っているフレーズが「心臓を骨にぶつけてリズムを刻め」でした。
シェーンコイザンの発する声、想いがグッとくるので彼を知らない人はこちらの映像もぜひ見てほしい▼
「大きくなったら何になりたい?」いつも思っていたずるい質問だと。今のままではいけないことを前提としているから。-日本語訳より抜粋-
わたしが日系スター・タレントサーチに挑戦した理由
競争することが苦手なわたしが、このコンテストに挑戦したいと思ったのには理由があります。
さまざまな人種の人が共存して成り立っているカナダですが、第二次世界大戦中には日系カナダ人が人種差別によって強制収容されていた歴史があるんです。
当時の日系カナダ人たちは理不尽なことに従い続けたんです。
ただ生き抜くために。
いつか差別が終わることを信じて。
実際にかつての日系収容所だった場所がニューデンバー(New Denver)という場所にあります。
今は美術館(Nikkei Internment Memorial Centre)として解放されています。
環境活動家で有名なデイビッド・スズキ(David Suzuki)さんも幼き日に強制収容されていたそうです。
わたしはこのコンテスト前に日系収容センターに訪れました。
当時の日系カナダ人が使っていた物や住んでいた家がそのまま残されていました。
当時、日系カナダ人が受けた理不尽な差別は主に以下です。
- 選挙権の略奪
- 財産の没収
- 追放
- 強制送還
- 無休労働
「ここで収容され労働されていたんだ」と思うと、いたたまれない気持ちになりました。
約1800人の日系カナダ人が5年間収容されていたレモンクリーク(Lemon Creek)という場所もあります。
今はもう家が取り壊されていて荒れ地化していました。
カナダから追放されたところで居場所があるわけじゃなかったんです。
というのも、日本語が喋れない日系カナダ人も多く存在したんですよ。
両親が日本人でも、カナダで生まれ育った日系2世、3世は日本には居場所がありません。
ある言葉が壁に書かれていました。
私はカナダではカナダ人として認められず、日本でも日本人として認められなかった。私は一体どの国に属するのかとても混乱した。-メアリーオハラ-
残念なことに、スタッフの方が「運営の資金不足でいつかこの美術館はなくなってしまうかもしれない」と言っていたんです。
カナダに訪れる際は観光スポットでも都会でもないけど、ぜひ訪れてほしいです。
だって「教科書で暗記した歴史」と「自分で感じる歴史<」では感じ方が全く違うんですから。
日系スター・タレントサーチで受賞して改めて思うこと
カナダに住むことを決めた日本人として、歴史を知ることは大事だと思いました。
何を表現し何を踊るべきなのかを考え続け、結果として受賞につながったことを嬉しく思っています。
誰がどんな想いを胸に生きているかなんて、繰り返しの日常からは滅多に想像しませんよね。
だからこそ、こういう場を通して訴えかけるのが表現だとも思う。
そこに感動というものが生まれた瞬間、わたしが存在した意味さえあった気がする。
新たに自分自身が踊る意味をもういちど問いかけながら、時に楽しく時に深く、踊り続けていきたいと思います。
人々の内面に訴える表現と共に。
受賞作品 「Voltage」はこちらから▼
2つのメディアに掲載されました!
受賞をメディアで取り上げていただきました。
■ダンスメッセンジャー“MADOKA SUZUKI”が最も記憶に残るベストパフォーマンス賞を受賞
■舞ガール 鈴木まど佳インタビュー(掲載終了)
以上、まどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。