
先日、こんなツイートを読みました。
アメリカに関するよくある誤解を解く
・労働時間短い → めっちゃ働く
・みんな早く帰る → リモートワークが充実
・休みが多い → 祝日年間10日
・バカンス楽しみ → それは欧州
・みんなオープン → わりとそんなことはない
・味覚音痴 → それは人による
・男性みんなマッチョ → わりと正しい— Satoshi Onodera (@satoshi_gfa18) 2018年8月20日
知らず知らずに形成してしまった他国に対する偏見や固定観念って少なからずありますよね。
このツイートをしたSatoshi Onodera(@satoshi_gfa18)さんに続いて、世界各国在住の方からも 「よくある誤解」に関する投稿がありました。
記事(アメリカ、アジア、ヨーロッパなど世界各国の “よくある誤解” をまとめてみた)にまとめられています♪
かくいうわたしはカナダに移住して3年が経ちました。
カナダのイメージってありますか?
留学先として人気とか、メープルシロップが有名とか、「寒そう!」とか、何となくイメージはありますよね。
本記事は話題のツイートに乗っかって、「カナダに関するよくある誤解を解く」というテーマで進めていきます。
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「カナダに関するよくある誤解を解く」を考えてみた
思いつく限り、カナダに関する誤解を考えてみました。
- 日本人が多い→語学学校付近だけ
- 超寒い→地域による
- LGBTフレンドリー→スーパーフレンドリー!でも完璧じゃない
- アメリカに似てる→だいぶ違う
- アメリカ人と間違われることを嫌う→わりと正しいけど・・
- すぐに謝る→謝罪文化がある
- アウトドアとかキャンプ好き→確かに多い
- カナダ人は貯金しない→人による
- 英語とフランス語しゃべれる→人・地域による
- 首相がイケメン→行動がイケメン
移住して3年のわたしがひとつずつ解説していきます!
日本人が多い?→語学学校付近だけ
記事「バンクーバーは日本人が多い」という情報は本当なの?」を見てもらえれば、一目瞭然なのですが、日本人が多いのは語学学校付近だけです。
バンクーバーのダウンタウンの一部のエリアには語学学校が30校以上密集しているので、日本人に会う機会が多くなるわけなんですね。

この生活をしているために、日本人が多いと錯覚してしまうんです。
ワーホリや移住先としても人気国なので日本人がいないわけではありませんが、密集エリアを除いたら日本人と出くわすことはほとんどないです。
事実、カナダ人のパートナーや友人とよく行くレストランやお店では、日本人と出くわしたことはないですし。
あ、車を持っていると行動範囲が確実に広がるので、現地の人に近い生活ができますよ〜!
レンタカーよりCAR2GOというカーシェアリングが便利ですね。
自分のスマフォが鍵代わりになるんです。車を返却する必要がないのも魅力!
「日本人が多い」というのは日本人密集エリアだけで生活した人が持つ感想です。
どんな仕事をするか、どこに住むか、どんな生活をするかで出会う人はガラリと変わるってことですね!
超寒い?→地域による
「カナダは寒い」ってイメージ・・・ありますよねw
わたし自身もカナダに住んでいると伝えると「寒くて大変だね!」と、かなりの頻度で言われるんですが!!
正解は「地域による」です。
驚きましたか?w
マイナス15〜20度を超える寒い地域(ウィニペグやモントリオール)も確かにあります。でも日本も北海道と沖縄では平均気温は全く違いますよね!

例えば、わたしが住んでいるビクトリアの冬は温暖として知られています。寒さ感覚としては、東京の冬と同じくらい。
日本人留学生に人気都市のバンクーバーも、ビクトリアと似ています。マイナス気温になることは稀で、氷点下を下回ることはほとんどないんですよ!
その代わり、バンクーバーの冬は雨季シーズンに突入してしまいます。湿気がないのでジメジメしないだけマシですが。
住んでいる地域によって気温は異なるってことですね!
LGBTフレンドリー?→スーパーフレンドリー!でも完璧じゃない
カナダは2005年から同性婚が法的に認められています。
2017年にはカナダの首相ジャスティン・トルドー氏がLGBT(Q2)へ謝罪スピーチを行ないました。

毎年カナダ各地で行われるプライドパレードはすこぶる盛り上がりますよ〜!世界各地から人が集まってくるほど有名なイベントです。


と、ここまで説明すると、差別がない国なんだなぁと思うかもしれませんが、残念ながら差別ゼロではありません。
わたしは2016年にカナダ人の女性とカナダで国際同性婚をしました。友人や家族に祝福され、恵まれた環境にいます。
しかし、マイクロ・アグレッションと呼ばれるタイプの差別を受けることがあります。
カナダで生まれ育った人はLGBT教育を受けていますが、移民してきた人や留学生はそうじゃないですよね。
サーモン・アームと言う地域ではレインボー横断歩道が破壊される事件も起こっています。
「ヘイトやホモフォビアがいない国」ではなく、「世界のなかでも有数の差別がものすごく少ない国」です。
差別ゼロではないけど、法律で人権が守られているので、多くの人が安心して暮らせる国となっているんです。
アメリカに似てる?→だいぶ違う
カナダに来る前は、「北米だしアメリカに似ている国なのかな〜」くらいに思っていました。
暮らしてみると、ぜんぜん違うことがわかりました。
例えば、こんなもの。
アメリカ | カナダ |
---|---|
家の中は土足 | 家の中で靴を脱ぐ |
銃社会 | 銃を持たない |
公用語は英語 | 公用語は英語・フランス語 |
[æ]の発音が強い | [æ]の発音が柔らかい |
感情がストレート | 相手を傷つけないように発言する傾向 |
レストランで量が多い | レストランで量は適量(日本より若干多い) |
1ドル: 111.23円 | 1ドル: 85.30円 |
21歳から飲酒可能 | 19歳から飲酒可能 |
ワーキングホリデーなし | ワーキングホリデーあり |
人口: 3.257億 | 人口: 3629万 |
国のトップは大統領 | 国のトップは首相 |
他にもあるかもしれませんが、ザッとこんな感じでしょうか。
国土面積は同じくらいですが、アメリカにはカナダの10倍の人が暮らしているんですね。
カナダでは家の中で靴を脱ぎますが、日本のような玄関はありません。

アメリカ人と間違われることを嫌う?→わりと正しいが本当は・・・
カナダではカナダの国旗をつけている人をよく見かけます。
- 国旗が付いた車を走らせる
- バックパックに国旗をつける
- 帽子に国旗をつける など
2001年のアメリカ同時多発テロを引き金に、アメリカ軍はイラクへの侵攻を推し進めようしました。
しかし、当時のカナダはそれに加わることはありませんでした。
今年(2018年)もアメリカ軍はイギリス・フランス両軍とシリアへミサイル攻撃しています。でも、カナダは2016年にシリアの空爆作戦から撤退しています。
このような政治的・歴史的背景が関係し、アメリカ人だとわかると冷たい態度をされたり、レストランで対応が厳しくなることがあるんだとか。

反対に、カナダ人だとわかると、サービスがよくなることもあります。
なので厳密にいうと、「アメリカ人と間違われることを嫌う」のではなく、「アメリカ人と間違われて差別されることが嫌」なのです。
ちなみにわたしのパートナーはカナダ人ですが、車やバックパックなどにカナダ国旗はつけていません。
カナダ人でもいろいろ。
すぐに謝る?→謝罪文化がある
「日本人は謝りすぎ」なんて言われることもありますが、実はカナダにも「謝罪文化」があります。
普通に前を向いて歩いていたら、スマフォを操作しながら歩いていた人がぶつかってきた!
はい、相手が100%悪いです。
でも、そんなシチュエーションでも、つい「I’m sorry」を言ってしまうカナダ人。そして、相手ももちろん「Sorry!」。
こうやって、ぶつかった人同士がお互いに「Sorry」を言い合っているのです。まるで日本にいるかのような光景ですね。
隣国アメリカからは、「カナダ人って謝りすぎ〜!」って思われているんだとか。
店員さんにお願いしたりする場面でも「Excuse me」ではなく「Sorry」と使う人もいますね。
わたしのカナダ人のパートナーを見ていても、「日本人みたいだな〜」と思うことがあります。
物にぶつかった時に、物に「ゴメンね」と謝っている瞬間とかw
お辞儀の文化はないですが、謝る文化があるなんてまるで日本人のようですね。
アウトドアとかキャンプ好き?→確かに多い
カナダって大自然のイメージがあると思います!まさにその通りで、都会からでも山が見えたり、海まで数十分で行けちゃいます。
そんな環境もあってか、アウトドアやキャンプ好きな人が多いですね。
逆に日本のような娯楽施設(カラオケや漫画喫茶、ゲームセンター)はほとんどないですよ。
カナダ人と週末に遊ぶとなると、以下のように過ごします。
- サイクリング
- バーベキュー
- ハイキング
- カヌーやカヤッキング
- キャンプ など

カナダに訪れる機会があれば、ぜひ大自然を感じてくださいね!
カナダ人は貯金しない?→人による
「カナダ人は貯蓄しない」とよく聞きます。その理由に社会福祉が充実していることがあげられます。
教育費、医療費が無料だったり、大学へ行くのに日本に比べてお金がかからないなど。
でも、これは完全に人によります。
事実、わたしのカナダ人のパートナーと家族、友人たちも貯蓄していますので!
また収入や年齢で貯蓄額は全然違います。貯蓄している日本人に比べたら、貯蓄している人が少ないのは事実かもしれません。
英語とフランス語のバイリンガルが多い→人による
カナダでは英語とフランス語の2言語が公用語になっています。

ケベック州はフランス語が公用語、ニューブランズウィック州は英語とフランス語の両方が公用語です。その他の州は英語が公用語となっています。
ケベック州はフランス語を第1言語としている人が多く、英語は全くできない人もいるんですよ。
英語が公用語になっている州では、子どもの頃からフランス語を習わせる親が多く、学校でもフランス語の授業があります。
だからといって、「誰でもバイリンガル」というわけではないんです。
どんな教育を受けたか、どんな地域で育ったかが影響されています。
わたしのパートナーは英語が第一言語です。フランス語を習得するために高校生の時にケベック州に留学していたそう。
でも、バイリンガルのレベルではないですね。
首相がイケメン?→行動がイケメン
カナダの首相って誰か知っていますか?
そう、「若くてイケメン」と話題になったジャスティン・トルドー首相です。
顔がイケメンと思っている人もいるかもしれませんが、誤解を解いておきたいのです。
行動がイケメンなんですよ!
例えば・・
LGBT(Q2)コミュニティに対して謝罪スピーチを行ったり、みずからプライドパレードに参加しています。
また、かつての先住民差別の歴史に謝罪もしていますね。
ピンクシャツデーでピンクシャツを着用しイジメ反対を訴えたり、紛争で家をなくしたシリア難民を受け入れ、みずから空港で出迎えたこともあります。
数え切れませんが、多様な人々の人権を守るために動いている首相なのです。
過去のあやまちを涙ながらに謝罪する首相って他にいたでしょうか…。
2015年の記者会見では「あなたにとってなぜ男女平等はそれほど大事なのですか?」と聞かれると、
だって2015年だから。
そんなことをサラっと言えてしまうのはスゴイ。
かくいう日本は、東京医科大で女性のみが一律減点されたことが話題になりましたよね…。
トルドー首相については別記事でまとめています▼
偏見や固定概念を持たないために海外へ!
大前提としておきたいのが「カナダ人はこう」「カナダはこう」という定義はできません。(カナダに限らず)
「○○人だから」「○○出身だから」と当てはめてしまうのは非常に安易な考えですよね。
自分の中にいつのまにか形成してしまった偏見や固定概念を崩すために、海外に行くことをオススメしたいです。
海外に行く方法は以下ですね。
- 世界一周→ピースボート資料を無料請求
- カナダ留学→手数料無料の留学手続きサービス【カナダジャーナル】へ
- 青年海外協力隊→タケダノリヒロさんのブログへ
- 国際学校へ行く →ピアソンカレッジとは?
実際に訪れたり暮らしたり、現地の人と出会ったりするのって大事だなって本当に思う。
わたしはピースボート

ピースボート



さて本記事ではSatoshi Onodera(@satoshi_gfa18)さんのツイートをキッカケに「カナダにある誤解を解く」についてまとめました。
以上、旅するダンサーまどぅー(@madocanada)でした。